ろぼたん製作日記(2007年)

2006-12-23
 3ヶ月も空いてしまった。
 この間、OmniZero.3で Robo-One GP に出たりして散々な目に遭い、 ヘコんでいた。 このままフェードアウトする気は全く無かったけど、正直、 方向性に悩んでいて何をやるべきなのか判らなかった。
 重いロボットがイヤなのは間違いないけど、 軽いロボットは OmniZero.2 で既に限界に挑戦していて、 これを大きく超える要素は特に無い。
   という訳で、アルミ板金で初心に帰っていろいろ実験的なことも やってみようかと思ったり。
 とりあえず何とか仮組みまで来たけど、久しぶりのアルミ板金なので、 曲げ精度不足でいきなりサーボ1個目から入らなかったり、 タップ切り忘れが10箇所以上あったり、前途多難な感じではある。
 そういやこないだNHKが取材に来た時も、「なんかロボットを持ってきて下さい」 と言われて、迷わず OmniZero.2 を出してしまったな。 自分的に OmniZero.3 は早くも「無かったこと」にされているのか…。


2007-01-07
   ようやく完成。前の機体から頭を奪って完成。
   今回の歩行。速度はまだ OmniZero.2 に及んでないけど、安定性は同等以上。
 しかし最近ハヤリの異常に速い横歩きに比べるとまだまだ改良の余地ありか。
   という訳で Robo-One GP 最終戦に出たが初戦敗退。
 優勝、チャンピオンは誰からも愛されているこの人。ごちそうさまでした。
   今回は「つかみ技」に注力していたが、注力しすぎて 他の技を仕込んでいなかったのが敗因の一つ。
 もう一つは、逆運動学歩行ロジックにキャンセルがかからない仕様に なっていて、出したい技がすぐ出なかったこと。
 一人でテスト動作している時は、特に反応が鈍いとか操作性が悪いとか 気にならなかったけど、実戦で動かしてみると全然遅い。 同じ失敗を過去に何度もやっている気がする。学習せんなー。
   半自動歩行も作ってあったけど、人間の方が舞い上がって大して 役に立たなかった。
 とりあえずハードウェアは良さそうなので、ソフトウェアの改良をしばらく やるかという結論。特に人間のソフトが問題やな。

2007-03-01
   締切日になってしまったので大慌てでエントリー。
 2.7kgなので3kg以下級ということになるなぁ。重いロボットはまた今度作ろう。
 しかし正月から先、何も出来ていない。 うまくなったのはハニービーの操縦くらいか。いかんいかん。


2007-03-21
   またこんな、ロボットとは無関係そうな物体を作る。
指定寸法に切ってくれた上で無料当日発送、490円/m。ミスミ最高。
   悪いことをした時にこんな風に「役に立つ」…という訳ではない。
   レースウイークに珍しく祝日があるので、自宅で調整するために持って帰る。
が、これ位の物がすんなり積めないとは、どんな不便なクルマやねん。
   という訳でよじ登る。腕力でも持ち上がるけど、カッコ悪いなぁ。
   面倒だけど細かいモーションを作って脚で上がってみる。
 しかしこんなことやってる場合なんだろうか?


2007-03-23
   心が折れそうな瞬間。
 そういやアルミってたまに折れるんだったよなぁ…。
   本番じゃなくて良かった、と気をとり直しつつ、出発前夜には見たくない図。
   深夜、部品を作り直す。
 恐怖にかられて全てのアルミ部品の予備パーツを作りたくなるが、そんな時間はない。
   アルマイト屋にはいつも無理を言ってるけど、 さすがに3時間でやれとは言えないので、マジックインキで塗り塗り。
 こんなことやってる場合なんだろうか?


2007-03-26
 久しぶりに予選1位が取れて嬉しい。 前回がヒドくてフェードアウトしかけたけど、何とか生還したってことか。
 確か兎さんに「予選1位3回は最多記録タイでは」と言われて、 さっき調べてみたら確かに3回目だった。
第1回:不参加(1位はR-BlueIII)
第2回:不参加(1位はR-BlueIV)
第3回:不参加(1位はR-Blue-4.1)
第4回:2位(OmniHead) (1位はA-Do)
第5回:1位(OmniStriker)
第6回:2位(OmniCovered) (1位はA-Do)
第7回:2位(OmniZero) (1位はDYNAMIZER2)
第8回:4位(OmniZero.1) (1位はARIUS)
第9回:1位(OmniZero.2)
第10回:19位(OmniZero.3) (1位はAFURO(A-Do Type10))
第11回:1位(OmniZero.4)
 しかも確かに R-Blue, A-Do も3回ずつで、11回中9回がこの3人で取ってることが判明。こうなると早くもう1回取って抜け出したい気もするけど、 次はきっと重い駄作ロボットを作って自爆する予定です :(
 決勝は1回だけ勝ち進んでベスト16。 ここんとこバトルは全く駄目だったので、まぁこんな所か。 勝つ気はあるんだが実力が追いつかん。
 ちなみに暴言で有名な(?)某氏から「何で初戦敗退じゃないんだよ」 とのお言葉を頂きました :)

2007-09-01
 そろそろ始めねば。
 今回は大きくて重くて動かない駄作ロボットを作って後悔する回なので、 気楽にその方針で60cm, 4.5kg位を目指す。
   今回は大型のロボットに敢えて大型サーボを使わず、普通のサイズの物を並列 に使ってみる。 並列ドライブは2個のサーボがケンカするという話をよく聞くので、 ポテンショは1個にしといた方が良いだろうなぁ…。

         あとは足裏に簡単なサスペンションをつけてみたり、 肩はいつものオムニ肩ではなくて普通の胴体内サーボ片持ちピッチ軸でサーボセイバー内蔵ボールベアリングにしてみたり、 胸パネルをフローティング構造にして転倒時の衝撃吸収を狙ってみたり、 いつものオムニ頭(オムニヘッド?)ではなくヘルメット風のデザインにしてみたり と至ってシンプルな設計。
   至ってシンプルに設計したつもりが、何故か予定期間を大幅にオーバーしつつ なんとか設計終了。
 脚ピッチ軸2軸がダブルサーボで2自由度4モータ、全身で26自由度30モータ。多過ぎたか。
 しかし3kg超の40%25%足裏って小さいなー。本当にこれで歩けるのか?
   至ってシンプルに製造するつもりが、何故か時間が全然足りないので 新幹線の中でバリ取り+タップ加工の図。 (飛行機だとさすがに出来なかっただろうなー、新幹線最高)
   並べてみると意外に多い。サーボだけで 66g x 30 = 1980g, こんなんで本当に動けるのか?
   片持ちベアリング + サーボセイバー + 配線穴。正直、組み立てメンド臭い。
 しかもリテーナーが無いのと加工精度が低いのとで回転はゴリゴリ。 もうちょっと真剣に設計すれば良かった…。前途多難やな。


2007-09-14
   なんとなく完成。しかし予定通り予定より重い。
   という訳で平和な家庭に持ち込まれる繊維状物質。
   さて問題です。この部品はどうやって交換するでしょう? (答え:全バラ)
 余った部品はこれ
   スピーカが手配漏れ(というか Digi-key 品切れ)なので、前の機体から抜く ことにする。脳を抜かれるよりマシか。
   やっぱり穴だらけだとカッコ悪いかなと思い、埋める。
 本物のドライカーボンにニセカーボンを貼る悲しさよ。
   ヘルメットの中が丸見えというのもなと思い、 型紙を作ってカバー作成。 いや、型紙ですから。
   平和な家庭に降臨する邪悪な敵、といった風情か。
   歩行はこんな感じ。平和な家庭を蹂躙する…もういいか。
   そして飛び去る…ことはできない。
   キャッチボール。人間の安定性の方が心配というか自信ないなー。
   最終形。ちょっと黒すぎたかなー。しかし他のカッティングシートは手配してないので仕方あるまい。


2007-09-17
 予選は2位。人間の投げ精度にやや問題があったけど、 何とか2回くらいキャッチボールに成功したのが良かったのか。
 1位は逃したけどファミリー加点20点が無ければ…というのは言い訳やな、 不利をはじき返すだけの差をつければ良いんだから。インパクト勝負か。
 本戦はケルビムに初戦敗退。体格的に有利なのに情けない結果であった。 もっと攻撃力のあるモーションを作ってあったのに、直前に肩が壊れて ビビって(+舞い上がってて)出せなかった。負ける位なら壊れても出すべきで あった…。ガク。
   決勝トーナメント直前に見たくない図。
 いつもなら「出発前日に見たくない図」とかなのに今回は無かったなー、 と思ったらこんなことに。まぁエージングが足らんということか。
 という訳で宴会づくしの翌朝、これから帰宅。家に帰るまでが ROBO-ONE です。 みなさん気をつけましょう。


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前田武志 mailadr
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