木工野郎Aチーム
- 2001-08-05 始まりはダニ
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原因不明の湿疹で、どうも蚊ではない様なので皮膚科に行ったら
「何かは特定できないけど虫さされ」と言われました。
最近暑いので裸で畳に寝たのが原因の様です。
畳で寝るのが悪いのか、ということで30年余りの布団生活から卒業し、
ベッド生活に移行することにしました。
そんな訳でベッドを買いに行ったんですが、何故か材木を買って来てしまいました。
いや、コーナンで 2x4 材が安売りしてたので…。ついでにノミや塗料も購入。
- 2001-08-07 通報され寸前
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材木だけではベッドにならないので、ノミで角穴をあけてみました。
ところがこれが凄い打撃音。
とても夜中にマンションでやれるものじゃないし、
昼間でも赤ん坊が寝ついたのにとか言って飛び込んでこられそうな音です。
んー、これは盆休みにマンション中無人化された状態でやるか、
設計を変更して貫通穴にして糸ノコ盤を買って来るか、
とヘコんでたら、知人である
ひらまさん
の奥さんが木工のプロで
工作機械付きの工房を借りていることを思い出しました。
こりゃエエわい、と「角のみ盤あったら使わせて〜」と聞いてみたらOKとのこと。
ありがたい〜。土曜が待ち遠しい。
- 2001-08-11 楽しい一日
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ひらまさんの奥さんの工房におじゃまし、作業。(お世話になりました)
工作機械は素晴らしい!速さも正確さも全然違います。
あっというまに角穴完了。しかも(予想に反して)たいしてうるさくない!
これからは一家に一台、角のみ盤です。
- 2001-08-12 塗装にあけくれる日
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ベッドの長手方向の梁は MR2 では
運べなかったので、両端を手ノコで加工、支柱の角穴に入る形にしました。
んーやっぱり手作業は疲れる割に不正確。しくしく。
そんな訳で全ての材料の加工が終わったので、次は塗装です。
2度塗りで表裏塗るので、都合4回かかります。
1回の乾燥に2時間はあけたいので、塗っては飯食い、塗っては映画見。
最後には塗って寝、夜中に目覚しで起きてまた塗り。
箱庭諸島とかの CGI ゲームがこんな感じと聞いた様な。
- 2001-08-13 設計は慎重に
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塗装も終わり、いよいよ仮組みです。一番楽しい段階かも。
「…寸法が合わん。」
内幅が予定より70mm 程狭い。うーん、板厚分だけ計算を間違えたらしい…。
他の家具ならそれでもいいんですが、ベッドの場合は
既成品のマットレス入れるからなぁ…。
悩んでても木は伸びないので、幅方向の梁3本を作り直すことにしました。
ちゃんと正確な図面を引けばよかった…。
しかも何故塗装する前に確かめなかったんだろう…。しくしく。
- 2001-08-14 塗装にあけくれる日
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そんなこんなで、梁3本を作り直し、塗装もまた寝たり起きたりしながら
塗り終わりました。だんだん早くうまくなってくるのが嬉しいです。
設計間違えなければもっと早かったんですが。
しかし長手の梁も工房に運べなかったので、結局、支柱の角穴以外
全部手でやってるやん…。
- 2001-08-15 ようやく完成
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枠を組み立て、スノコも入れて、ようやっと完成です。
接着材流し込んでから組みがキツくて入らず焦ったりしましたが、
なんとかそれらしく完成しました。通販で注文したマットレス、はやく来ないかな。
しかし端材と寸法間違えた梁3本、どうしてくれよう…。
というかこれで何作ろう?
というのは図書館で本借りる→返す時にまた借りてしまう
というのと同じ図式です。木工時代到来の予感。
- 2001-08-24 端材の行く末
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端材で適当に作ったいい加減な棚。台所用。というか使用中。
「安易」がコンセプトなので、ある端材を用い、
手間のかかる接合は一切やめて接着材と木ネジで締めてます。
作りは安易でも寸法が自由になるのが手製の良い点です。
設置場所にしっくりはまり込んで抜けないのを理想とするのがテトリスマニア。
- 2001-10-14 出張先で更新
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ベッドを作ったのはいいが、それまでフトン生活だったのでサイドテーブル一つない。ないので作る。ないから作る。あっても作るが。
今回のコンセプトは、貫通穴によるホゾ組みです。
前回のが木ネジ締結であまりにも安易だったのを反省しつつ、
ベッドの時の様に袋状のホゾ穴を掘るのは大変ということで、
妥協点として貫通穴に。
角穴を開ける方法としては、たまたまやってた木工教室にずかずか侵入し、
そこにあった糸のこ盤を使って大まかに切り抜き、
あとは家に帰って手のみで仕上げるという方法。
これなら大きな角穴でもなんとか角のみ盤なしで掘れます。
問題は必要な時にずかずか侵入できる木工教室が必要なことくらいしかありません。
- 2001-11-09 喉に手を突っ込んでゲロ吐かせ型
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収納スペース不足により、ベッド下のスペースを有効利用しよう
ということで、プラスチック製のいわゆる衣装ケース(?)をいれてました。
ちなみに私はこの衣装ケースのファンで、
クローゼットなんかこんなになる位なんですが、
ベッド下にはちょうど良い大きさの物がなく体積効率が悪いのです。
それで、仕方ないから寸法に合わせて箱を作ろうと。
コンセプトは以下の通り。
- ベッド下を収納スペースとして有効利用。
- 寸法を合わせ、引出し型の箱を作る。
- 前後リバーシブルにして、ひっくり返すだけで衣更え完了システム。
- 見かけより実用、簡単に作る。安合板、木ネジ締結、無塗装。
という訳で、出来た箱はこんな感じです。
内部はこんな感じ。
スペースを最大限使いたいので、底の上がるキャスター輪ではなく戸車を使ってます。
今回は糸ノコ盤が導入されたので、こういう作業はとても楽でした。
(Thanks to: 突然「ええ糸ノコ盤が売ってるよ」と電話して来てくれたひらまさん)
ちなみに押し入れ収納ボックスの内寸が 71 x 35 x 18 cm で 45L、
今回作ったのが内寸 120 x 60 x 28 cm で 202L なので、容積比で 4.5 個分となります。
しかし「これだけあれば十分」ということはきっとなく、
あっと言う間に埋まるのは世のハードディスクと同じなんでしょうか。
- 2001-11-16 この溝に鉛筆でも挟むべし。
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上の収納箱と同時に進めていた本棚が完成しました。
今回のコンセプトは:
- どうせ容積はあったらあっただけ使うので大きめに → 幅120cm、田の字フレーム
- しかし部屋が狭くなるのでなるべく薄く → 奥行き25cm
- スライドも考えたけど難しい割に容積稼げる訳でなし → 固定式
- クリアー塗装も飽きて来た → 着色ニス(マホガニー)
という感じです。
今回、背板を固定するための溝を掘るのに「機械さくり」という
ケビキの様なカンナを使ってみました。
これが刃幅が狭いので軽くサクサク掘れて楽しかったです。
ルーターみたいにうるさくないし。
そして調子に乗りすぎて掘らなくていい外周部分まで掘ってしまい、
これはデザイン的にこういうものであるということにしたのは秘密です。
- 2001-12-04 作ってみるまで分からんのか。
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台所用のワゴンです。
3段目と4段目を入れ間違ったことを接着後に気づいた時には3日くらい寝込みました。
天板にはタイルが貼ってあります。オーブントースター対策。
しかし燃える時には燃えるという気もします。
タイルの厚み分だけへこませるために、ルータで大まかに掘ってノミで削って
いったんですが割とタイヘン。
あと、今回の目的はワゴンを作ることであり
決して角のみ盤を作ることではないのですが、
角のみ盤の刃先だけ売っているのを知り、
これを(どこのご家庭にでもある)ボール盤につければ角のみ盤になるのでは
と思ったので実験してみました。
方法としては東急ハンズで 70x70x20 のアルミブロックを2個買って来て、
1つにはボール盤の肩部分に一致する大穴(40mmでした)をあけ、
もう1つには角のみの刃の穴(13mm)をあけ、各部品をネジで固定するだけです。
結果は :
- ちゃんと穴は空く
- 精度はイマイチ(元のボール盤に依存)
- クロステーブルがないので不便
という感じで、一応使えるという印象です。
ルータみたいにうるさくはないのが良い所。
時間あたりの木屑排出量も多いので、たくさんやった気になります。
ただ、精度がイマイチなので最後(ラストワンミリメータ)は
手のみで仕上げる必要があり、それだと結局あんまり楽じゃないとも言えます。
やっぱちゃんと
こう
いう
専用機にはちゃんとそれなりの価値があるんだなぁ、と分かりました。
前田武志
(メールアドレス本当に変更中)